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バヌアツ サイクロンでの治安悪化予想

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サイクロン「パム」の被害

バヌアツで起きたサイクロン「パム」について。

 

自然災害が起きた場合、必ずと言っていいほど

治安は悪化します。

 

物資が来ないことによる生命の危機から略奪をする者。

ストレスが原因で普段とらないような行動を取ってしまう者。

悪意を持って外部から流入する者。

 

様々な原因が考えられますが

バヌアツではどの程度の治安悪化が予想されるかを

今までの海外での災害を元に予想してみました。

 

 

 

インドネシア・スマトラ島沖地震のケース

2004年に起きたこの災害では、

マグニチュード9.3という地震の影響により生じた

津波により28万3千人以上が亡くなりました。

 

 この際にジャカルタの報道やユニセフによると

 

 保護者が死亡したり、行方不明になった子供たちが

「養子縁組」と称して人身売買にされたという問題が発生しました。

中には親戚と偽り、保護の名目で子供を連れ去ったケースも確認されています。

 

事態を重く見たインドネシア政府により

被災地の孤児に対する養子縁組が阻止されるまでに

400人以上の子供が行方不明になりました。

 

また、女性に対する性的暴行被害も多数報告されています。

 

ハイチ地震のケース

2010年に起きたハイチ地震では

マグニチュード7.0の地震により

約22万人もの方が亡くなりました。

 

特筆すべき点は、

この地震によって官庁の建物がほぼ壊滅し

ハイチ政府が行政能力を失ったことです。

これにより、救出救護や被災者保護といった対応が遅れました。

 

そのため被災地では

停電、断水といったインフラが壊滅状態に陥り

水、食料、日用品、医薬品が不足しました。

 

その上で医師や支援部隊が何処を支援すべきか上手くまとまらず、

遺体は道路や空き地に放置され腐臭を発し

重傷者の手当も適切に行われないという悲惨な状況に陥りました。

 

これらにより、いらだつ被災者たちが

遺体を積み上げ道路を封鎖するという事態も発生してしまったのです。

 

また、地震の混乱に乗じて受刑者3000人以上が脱走したことも

人々をより混乱させた大きな原因の一つであることは間違いありません。

 

ハリケーン カトリーナのケース

アメリカ南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」の被害を受けた

ルイジアナ州ではあまりの治安悪化により

軍を派遣したという経緯があります。

 

もちろん災害支援目的もありますが

治安が悪化した地域を取り締まる目的で派遣されました。

 

というのもこの災害では

現地での銃を売る店からの略奪、

あちこちで銃撃戦が発生したのです。

そのため救助が妨害され救助活動が上手くいかない

という事態にまで陥りました。

 

また、建物への放火や軍に対する発砲等も起き

被災地からの移送バスに避難民が殺到するなどして

混乱はますます深まっていったのです。

 

 

またこの時には、災害を表向きの理由とした

「便乗値上げ」が発生しガソリンが高騰しました。

 

便乗値上げとは災害に乗じて必要な物資の値段を

不当につり上げる手段で、これにより被災地への支援が

うまく行われなかったケースも発生しています。

 

まとめ

今回バヌアツで発生したサイクロンでは

家屋の9割以上が被害にあったという報道がありました。

おそらくはインフラも壊滅的な被害を受けたことでしょう。

 

このまま支援が滞りなく行われなければ

略奪も発生することは疑いようがありません。

 

また、多くの被災孤児が発生することも当然考えられます。

 

つまり、上記の例であげたもの

全てが起こりうるのです。

被害を拡大しないためにも、政府の対応が求められます。

 

 

バヌアツ サイクロン 人的被害は? - 考えるきつね

 人的被害の予想はこちらで立てております。

合わせてお読みください。